交番の警察官が自宅に訪れて、巡回連絡カードに個人情報の記入許可を求められたことがあると思います。しかし、いきなり意味もわからなく個人情報の記入なんて困りますよね。そこでこの巡回連絡カードの必要性や目的について紹介します。
巡回連絡カードとは
巡回連絡とは、犯罪の予防や地域の実態を把握する事を目的に、交番の警察官が住民の自宅や事業所を訪れて直接話をすることです。
訪問時には、地域での不安な事や要望等を聞くことによって地域の状況を把握し、実際にパトロール等を強化したりします。
例えば、住民から「最近不怪しい人がちょろちょろしている」等の情報を聞けば、周辺をパトロールして犯罪の予防に努めます。
また、訪問時には巡回連絡カードを作成するために、個人情報の提供をお願いしています。
巡回連絡カードには、教えてもらった家族構成や緊急時の連絡先等を記入しています。
基本的には、巡回連絡カードの記入は任意になりますので、どうしても個人情報を教えるのが不安な時は断ることも可能です。
巡回連絡の目的と必要性
①犯罪の予防につなげる
訪問時に、犯罪や事故の発生状況を伝えたり、アドバイスをしたりすることで犯罪の予防につなげることができます。
②住民と良好な関係を築く
犯罪や事故に巻き込まれたりしないかぎり、あまり警察官と関わる機会がないと思います。
そのため、巡回連絡により住民とコミュニケーションを取り、良好な関係を築いていくことを目的としています。
③災害時などに役立てる
津波や台風等の災害により、「連絡先が消失して家族・親戚と連絡が取れなくなった」、「身元が確認できない」等が起きたときに、警察で把握できていれば地域の人の役に立つことができます。
実際にあった日本の災害でも、家族・親戚と連絡が取れない等の問題も発生したため、積極的に巡回連絡カードの作成を行っています。
④迷子や事故等の連絡先として
迷子や事故にあった人の家族と連絡を取る際に、巡回連絡カードがとても重要になります。
迷子や事故で意識がない人では、個人の身分が分かっても身内の連絡先はなかなかわかりません。
しかし、巡回連絡カードがあれば、連絡先を調べることができ、いち早く迷子を両親のもとに届けることができます。
⑤留守中に空き巣等の被害があった時のため
長期の旅行などで自他を空けると、留守中に空き巣の被害に遭うこと可能性があります。
万が一、空き巣等の被害に遭った時に、被害者へ連絡することができます。
巡回連絡がくる頻度や時間帯
巡回連絡は基本的に頻繁にあるものではありません。
警察官のノルマとしてもある業務ですが、普段は通報があった事案の対応が優先になるため、あまり巡回連絡を行う時間がなかったりします。
なるべく巡回連絡を行うようにはしますが、全ての住宅を巡回するため、頻度が低い地域もたくさんあります。
巡回連絡に訪れる時間帯は、基本的に日中となります。
そのため、早朝や夜間に警察官が来ることはほぼありません。
巡回連絡カードの危険性は?
巡回連絡カードは、厳重に管理されるため流出等の危険性は低いです。
しかし、過去には個人的に女性へメールを送る等の不正利用を行った者もいるため、100%の安全とは言えません。
ただ、私の知っている限りでは、どの交番でもきちんとした管理をしており、有事の際に対応が出来ることのメリットの方があるかとは思います。
私の経験からも、警察官の情報の管理は、一般的企業の個人情報の管理方法よりも厳密に行っているのは間違いありません。
むしろ、個人情報を取り扱っている会社の、ずさんな管理の仕方に驚くことが多かったです。
なりすましに注意!
たまに警察官になりすまして、個人情報を盗んだり、犯罪行為をする者がいます。
そのため、本物の警察官かわからなくて心配な時は、遠慮なく警察手帳の提示を求めてください。
本物の警察官であれば、大抵は快く提示してくれるはずです。
警察官が警察手帳を携帯していないということは絶対にありません。
また、警察手帳が本物かどうか判断できなかったときは、その場で警察署に電話して確認することも可能です。
巡回連絡カードの記入は任意
あくまで巡回連絡カードの記入は任意のものです。
そのため、巡回連絡にきた人が本物の警察官であるか不安、あるいは警察官に教えるのが不安という方は無理に個人情報を教える必要はありません。
ただ、災害や事件・事故等のときに速やかに連絡が取れない等のデメリットはありますので、可能であれば巡回連絡に協力したほうが、もしものときに安心ではあります。
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