警察官の定員は約30万人となっており、年間約10人の殉職者がいます。その殉職の主な原因を紹介します。
殉職とは
殉職とは、職務中の人命救助や事故・事件により、命を落としてしまうことです。
近年では殉職者の数は減少傾向にあり、殉職率は約0.003%となっています。年間10人が亡くなっているこの数字は一概に少ないと言えませんが、凶悪犯に刃物で刺されたりして重症を負う警察官もいることからも、警察官という職業は、危険を伴っているということを認識する必要があります。
また、警察官の厳しい訓練や注意力などが危険な現場での生存率を上げていることは間違いないでしょう。
殉職の原因
警察官の殉職に関わる事案を紹介していきます。
交通事故
警察官の殉職の中で最も多いのが、交通事故です。交通の取り締まり時に、スピードを出して逃亡する違反者を追うこともあるため、かなり危険を伴った職務です。
そのため、運転を誤ってしまい、命を落としてしまうこともあるようです。
また、交番の警察官も行う事故処理時には、後続車が突っ込んてくることもあるため、交通現場は非常に危険なのです。
凶悪犯
警察官になったら、凶器を持った犯人と対峙することがあります。最近では、交番内で警察官を殺害し、拳銃を奪って逃走する事件がありました。
警察官は、凶悪犯のいる現場へ1番に駆けつけるだけではなく、警察官自身が狙われることもあるため、常に緊張感を持って職務を執行しなければいけません。
また、凶悪犯により受傷してしまう原因の一つとして、拳銃の扱い等の法律の難しさがあります。
現場で拳銃を使用する経験がほぼないことや、正しく行わないと、後に適正だったか問われることがあるため、アメリカの警察官のようにすぐ使用することができません。
命を落とすまではいかないまでも、刺されたり殴られたりすることはメディアの情報よりもはるかに多いので、注意してください。
災害
日本には、台風や地震など様々な自然災害があり、災害時には多くの警察官が自主参集し、救助活動などを行います。
東日本大震災などでは、約30人の警察官が命を落としています。
自殺
意外と多いのが、警察官の自殺です。過去には、警察官を辞める原因でもある重労働や上下関係などに疲れ、拳銃自殺してしまう警察官がいました。
そのため、心霊現象が起こる等の噂がある交番も存在します。
ちなみに自殺は殉職に扱いになる場合とならない場合があります。
警察官は、うつ病になる人もかなり多く、離職率も高い職業です。うつ病と診断されていないが、あきらかにうつ病だろうという人もいるくらいストレスの大きい職業と言えます。
殉職後の補償
殉職後は「二階級特進」となり、退職金や遺族年金が上がります。
ちなみに二階級特進ということは、巡査だったのが警部補になるということです。
※警察官の階級についてはこちらをご参照ください。
まとめ
警察官は厳しい訓練を積み、細心の注意を払いながら職務を執行しています。しかし、そんな警察官でも年間10人の殉職者と多くの受傷者を出しています。
そのため、警察官は危険な職業であることをしっかり認識する必要あります。
殉職すると「二階級特進」となり、しっかりとした補償は受けられますが、亡くなっては元も子もないので、殉職者が0になる日が来ることを願いたいです。
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