【不祥事】制圧されたブラジル人男性死亡。神奈川県の警察官二人を書類送検。

令和1年4月7日、神奈川県海老名署の交番内で、暴れるブラジル国籍男性を制圧した際に窒息死せたとして書類送検された。

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概要

令和1年4月7日午前3時30分頃 、神奈川県海老名署さがみ野駅前交番で、警察官複数名が暴れるブラジル国籍の男性を制圧した際に窒息死させたとして、警察官2人( 巡査と巡査部長 )が業務上過失致死の疑いで書類送検された。

事件当時、ブラジル国籍の男性は酒に酔った状態で交番を訪れ、巡査部長の顔を殴打したり、パイプ椅子を投げつける等して暴れていたため、駆けつけた複数の警察官によって公務執行妨害及び傷害罪の疑いで現行犯逮捕された。その後、制圧差された男性の容体が急変し、搬送先の病院で死亡が確認された。

死因は、男性巡査が制圧した際の胸部圧迫による窒息死とされた。

また、男性の容体が急変した際に、119番通報した巡査部長が救急隊へ容体の詳細を伝えていない等、適切な対応をしていなかったとして、巡査と共に書類送検された。

※令和1年12月26日、警察官2人が不起訴となった。

管理人の解説

ブラジル国籍の男性が暴れていた事警察官の対応が適切ではなかったため書類送検されたとう2点に触れて解説していきます。

まず酒に酔ったブラジル国籍の男性が、巡査部長の顔を殴ったり、パイプ椅子を投げつける等の行為をしていたとのことですが、このような事態が起きたときの現場は、相当緊迫した状態だったことが予想されます。

拳を振り切って殴るのと、ゆっくり触れるように拳をあてるのとでは、かなり緊迫感が違いますが、亡くなったあとに傷害罪でも書類送検されていたことから前者であったということが考えられます。

結果的には、警察官への大きな被害はなかったですが、場合によってはけん銃を奪われたりする可能性だってあり、危険な事件になりかねない事案だったと思います。

ご存知の方も多いと思いますが、現に警察官のけん銃が奪われ、悲惨な事件となった例もあります。

今回の事件は、警察官の不祥事として取り上げられた報道ですが、実際の現場は、警察官の怒号が飛び交う緊迫した状態であり、警察官側の危険も十分あったということが予想できます。

続いて2点目の解説ポイントですが、今回問題にもなった警察官の対応についてです。

上記でも説明したように、現場は緊迫した状態であったと思われますが、制圧時には駆けつけた警察官は複数名おり、それぞれ足を抑えるなど十分に制圧できていたようです。

にも関わらず、冷静さを欠いて、被疑者の胸部を圧迫して制圧し続ければ、呼吸ができなくなるということまで考えずに行ってしまったのが問題です。

たしかに、緊迫した状態で興奮していたのかもしれませんが、全ては結果論なので警察官として冷静に状況を判断しなくてはならなかったと思います。

また、もう一つの問題は、救急隊へ適切な報告が出来ていなかったことです。

もし、被疑者の容体をしっかり確認して、救急隊へ報告出来ていれば、最悪の事態は免れていたかもしれません。

警察官も、心肺蘇生などの訓練も行っているため、胸骨圧迫などもできます。

今回の事件は、警察官の行動が適切であれば、最悪の事態は起こりえなかった可能性もあり、警察官側に過失が認められたため、業務上過失致死で書類送検されました。

※書類送検について下記記事ご参照ください。30秒で理解できます。

意図的に死に陥れようというのはなかったでしょうが、結果論から、警察官の対応は適切ではなかったということは間違いありません。

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